オーストラリアのミニマル夫婦

両親クラスで、超人的なオーストラリア人夫婦と友達になった。

奥さんは元々ダンサーで今はエクササイズのインストラクターをしているスーパー健康的な人。 旦那さんは大きなエンジニアリングのコンサルティングファームで働くエンジニア。 二人は旦那さんの転勤でカナダに越してきた。

私たちもオセアニア出身で、年齢もほぼ一緒だし、予定日も3週間違い、共通の話題も多くて初めて会った時から仲良くなった。

彼女たちは両親クラスでも常に堂々としていて、細々した質問などもせず、特に優等生的な発言もしない。 通常の感覚でいうと「睨んでいる」に近い顔面表情で、教師を見つめている。 たまに濃厚なオーストラリア弁で、野太い声を響かせながら「産後はいつから酒を飲んでいいのか」とかって聞いたり、オーストラリア人かくあるべし…って感じの人達で、うちの夫がまず彼らに惚れた。 

彼らは妊娠中からすごくリラックスしていて、結果あんまり余計なことは考えずにいるようだった。 考え方がすっきりしていて、ミニマルでかなりかっこいい。

彼らの落ち着きの根本には、自分達の体とか能力に適切な自信があるようだった。 妊娠中って自分の体とか健康状態に自信を持つのは結構難しい時期なのにすごい。

その自信は過信ではなかったようで、彼女は見事に、赤ちゃん産んでから24時間で退院。 病院から家まで赤ちゃんと徒歩で帰り、出産3日後からゆっくりと外出を開始して、1週間目にはかなり普通の生活に戻っていた。 

なんてミニマル! 産褥期すらミニマル。

彼らの産後1週間目ぐらいに、一緒におしゃれなカフェで赤ちゃん連れでブランチをしたんだけど、ご夫婦も赤ちゃんも、リラックスしてて、すっごく幸せそうで、満たされてる感じだった。 

特に抵抗なく、赤ちゃんを連れて外に出かけていく様子はすごくインスピレーショナルだった。

私はかなりぐうたらした甘やかされた肉体を持った人間なので、結局普通の外出が自分一人でできるようになったのは、産後6週間目からだったんだけど、もし彼女が身近にいなかったら、産後三年ぐらいたっても外出なんてできなかったかもしれない。 

妊娠中私は日本からたまに届く「産褥期は何もするべからず。ただひたすら寝るべし。」って情報に戦々恐々としていた。 どれだけ体が壊れるのかわからないっていう恐怖心が煽られたし、なんか一見親切で思いやりがあるように感じられるメッセージなんだけど、どこかで女性への抑圧と処罰を感じてしまっていたし。 

そんな中、自分の体に自信を持って、のびのびとやっている彼女は輝いて見えた。 

「親はカナダに手伝いに来るって言ってるんだけど、とりあえず夫と二人でどれぐらいやれるか試したいから、産後2ヶ月目に来てもらうの。」とか、「超人っすね!」って発言を簡単に、気軽にする姿はとても美しかった。 

後々、お互いに子供が生まれて振り返る形、ゆっくり話していたら、彼女は産後うつに陥るのが怖かったらしい。 自分の性格上「前はできていたことができない」っていうのが鬱状態のトリガーになると思っていたので、できるだけ平常時と考え方とか行動を急激に変えたくなかったと言っていた。 あと彼女の場合、気持ちが安心・開放できる場所は街中だった積極的に行ったとも言っていた。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *